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白石よござりす月曜日 12:00~12:55

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第6回 【片倉家・真田家 白石歴史探訪】

こんにちは。船越です。

さて、昨年8月から毎月1回お送りしているコーナー 『片倉家・真田家 白石歴史探訪』

北緯38度の平和な城下町、白石市。
その礎を築いた、白石城主 片倉小十郎。
そして、大坂夏の陣~道明寺の戦い~で死闘を繰り広げた、真田幸村。
この二人には、知られざる深い繋がりと、物語があります。

今年、2015年は大坂夏の陣から400年、
また、白石城初代当主 片倉小十郎景綱と真田幸村の没後400年という節目の年です。

そして、来年には、NHK大河ドラマ「真田丸」の制作も決定し縁のある街では盛り上がりを見せています。

そこで番組では、片倉家・真田家それぞれに纏わる歴史秘話や、
白石に残る史跡などをご紹介していきます!

お話を伺うのは、

白石市教育委員会 生涯学習課 博物館建設準備室 兼 文化財係 係長の日下和寿さんです。

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【日下 和寿(かずひろ)さん】

さて、お正月休みに初詣に行かれた方も多いと思います。
神社で絵馬にお願い事を書いて奉納してきた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
神様にお願い事をするのは、今も昔も変わりません。

新年最初の歴史探訪、第6回目の放送は、
片倉家に関する1枚の絵馬にスポットを当て
『大坂夏の陣から400年・戦勝祈願の片倉絵馬』をテーマ にご紹介します。


◆片倉絵馬とは・・・?

京都の愛宕山に片倉家2代目 片倉小十郎重綱が奉納した大きな絵馬。
1615年(慶長20年)・・・今から400年前の「大坂夏の陣」に出陣する際、
伊達政宗の命令によって京都の愛宕山に「戦勝祈願」の参拝をしたところ、
見事、勝利を収めることが出来ました。

その御礼として↓


重綱が高さ約2.5メートル、横幅 約3.5目メートルの大きな絵馬を京都の愛宕神社(教学院)に奉納。
これが、【片倉小十郎重綱奉納絵馬】(かたくらこじゅうろうしげつなほうのうえま)です。


※ここで注意
片倉家2代目は当初は『重綱』という名前で、後に改名して『重長』となったので、
ここでは、絵馬奉納時の名前『重綱』でご紹介します。

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【絵馬の下絵 所蔵:宮城県図書館】


愛宕の神の遣いとされる『太郎坊天狗(たろうぼうてんぐ)が、緋色の袈裟をまとい、
お地蔵さんや修験者が持つ錫杖(しゃくじょう)を手に、
同じく神の遣いとされるイノシシにまたがっている姿の絵です。

イノシシにまたがる太郎坊天狗の姿が、重綱の夢枕に出てきた為、
その姿を絵馬にしたと伝わっています。


◆武士の間で信仰されていた愛宕山『勝軍地蔵』(しょうぐんじぞう)

Q:重綱は何故わざわざ京都の神社に絵馬を奉納したのか?

「愛宕山信仰」が関係しています。
京都の愛宕山には、全国に894社ある『愛宕神社』の総本山があります。

江戸時代までは『白雲寺』と呼ばれていて、
鎌倉時代から武士の間で"戦いに勝つ"という信仰を集めていた"勝軍地蔵"が祀られていました。
馬にまたがり、手には剣を持った凛々しい姿の地蔵です。

そういったことから↓

武士たちから信仰が厚く、伊達家・片倉家でも信仰をしていました。

それ物語るエピソードとしては、
片倉小十郎の兜の前立てには『愛宕山大権現守護所』と書かれています。

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【写真:白石戦國武将隊 奥州片倉組 片倉小十郎重長 様】


◆火伏せの神様としての愛宕山信仰

先程、全国に約900社近い愛宕神社があるとお話しましたが、
武士の信仰だけでなく "火伏せの神様" として庶民からの信仰を集め全国に広がったとされています。
中でも東北地方には237社あり、福島県で106社、青森県6社、岩手県32社、
宮城県33社、秋田県31社、山形県29社と、鎮座率は全体の3割を占めます

白石城の西にある愛宕山の山頂には、江戸時代、重綱によって造営された愛宕神社がある他、
仙台城下、向山にも愛宕神社があります。

話を京都に戻します。

京都の愛宕神社は、江戸時代に数回火事に遭っています。
重綱が奉納した初代絵馬は、1665年(寛文5年)の火事で消失。
その後すぐに2代目の絵馬が奉納されています。

2015-ema-hurui.png
【再奉納された2代目片倉絵馬】

現在は、京都愛宕神社の本殿の裏手に飾ってありますが、
350年の年月が経過しているため、色あせ朽ちています。

絵馬を再奉納してから約130年後
1800年(寛政12年)3月末 修理のため愛宕山から京都市内へ下ろしました。

↓その2週間後 


愛宕神社一帯が火事で全焼

これを聞いた京都市民が

【片倉の絵馬とふとき 今の世まで火災擁護したまふ】

つまり⇒「片倉の絵馬は尊いもので、現在の世まで火災から守ってくれる」

と、修理中の為、大火を逃れた絵馬の破片や、
新しく絵馬を造る際に出たカンナの削り屑まで貰っていったという記録が残っています。

人々の信仰心の厚さを感じるエピソードですね。

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◆京都愛宕研究会 東日本大震災復興支援プロジェクト

上記でご紹介した2代目絵馬ですが、ご覧の通り色があせ朽ちています。
そこで、宮城県図書館に所蔵されている絵馬の下絵を元に、
新しい絵馬を復元する震災復興プロジェクトが立ち上がりました!

愛宕神社や愛宕山、そしてその信仰について調査・研究している『京都愛宕研究会』が中心となり
【困難に打ち勝ち、願いを成就させる】という想いが込められたこの絵馬を、
1/2サイズに復元して白石市に寄贈して下さいました!

2015-kin-ema.JPG【復元し寄贈された「片倉小十郎重綱奉納絵馬」】

この1/2サイズの復元絵馬は、現在、白石城歴史探訪ミュージアム2階に展示されているほか、
白石城天守閣1階には、実物サイズのスクリーンが展示されていますので、
その大きさをご覧頂くことが出来ます。

一昨年の『第6回 鬼小十郎まつり』では、この復元絵馬の寄贈式があり、京都愛宕研究会の方が
『困難に打ち勝つシンボルとして、被災地に絵馬を届けたい。
生活支援なのどの直接的な支援は難しくても、心の支援が出来れば幸いです』
 と、
仰っていたのが印象的でした。

今年は、大坂夏の陣から400年という節目の年です。
これにあわせ、実物大に復元した絵馬を、京都の愛宕神社に奉納する予定との事です。

愛宕山は登山で片道1時間30分程かかりますが、機会がありましたら足をお運び下さい。
また、京都まで行くことが出来ない方は是非、白石城にお立ち寄りの際にご覧下さいね!

「片倉家・真田家 白石歴史尾探訪」次回もお楽しみに~☆


白石城・歴史探訪ミュージアムHP⇒http://www.shiro-f.jp/shiroishijo///index.html?id=90